【ETF】VTIとは?株価・チャート推移、配当利回りや構成銘柄などを分かりやすく解説

VTI お金
  • 「おすすめの米国ETFを知りたい」
  • 「VTIが人気みたいだけど、どんな特徴があるの?」

このようなお悩みを解決します。

この記事の内容

  • VTIは米国株ETFのひとつ
  • 中小型株を含めた米国市場の約4,000銘柄をカバーしている
  • 経費率が低く、右肩上がりに成長してきたので投資初心者から人気

VTIはアメリカの資産運用会社・バンガード社が提供するETFで、「CRSP USトータル・​マーケット・インデックス」をベンチマークにしています。

VTIの株価は過去のチャートを見る限り右肩上がりに推移していますが、今後の投資対象としておすすめなのでしょうか?

この記事では、VTIに投資するうえで知っておきたい特徴やこれまでの株価推移、構成銘柄や配当利回りなどについて余すことなく解説します。

VTIとは

VTIは「CRSP USトータル・ マーケット・インデックス」に連動するように運用されるインデックス型のETFです。

要するに、「米国株式市場の大型株から小型株まで約4,000銘柄をカバーしているETF」だと覚えておけば問題ないでしょう。

VTIの基本情報は以下の通り。

名称 バンガード・トータル・ストック・マーケットETF
運用会社 バンガード
市場 NYSE ARCA
ベンチマーク CRSP USトータル・ マーケット・インデックス
経費率 0.03%
直近配当利回り 1.29%
基準価額 216.59USD
純資産額 約2,681億USD

VTIを運用しているのは、大手資産運用会社の「バンガード」社です。

VTIのほかにもVOO(バンガード・S&P500 ETF)やVYM(バンガード・米国高配当株式ETF)などのETFを展開しています。

現在のVTIの株価は約216ドルであり、米国株は1株から投資できるため、約25,000円あればVTIに投資できます。

「ちょっと高く感じるな…」と思った人は、後ほど紹介する投資信託の利用も検討してみてください。

ETFとは

ETFとは、「Exchange Traded Fund」の略称であり、日本語では上場投資信託と言います。

ETF自体が数多くの銘柄(企業)を含んでいるため、1つのETFに投資すれば複数の銘柄に投資した場合と同じ分散効果が得られます。

ETFと通常の投資信託の違いとしては、以下の通りです。

ETF 一般的な投資信託
上場 ×
価格 リアルタイムで変動 1日1回の基準価格
取引機会 取引所の取引時間内 1日1回
最低取引金額 1単元〜 100円〜

VTIの配当利回り

VTIでは四半期に一度、配当を出しています。

VTIの直近配当利回りは1.55%で、支払い日になると自動で指定口座へ振り込んでくれます。

あんまり多くないような気がするのも、VTIは配当重視のETFではないため、配当利回りだけみると物足りなさがあるのも事実です。

VTIの構成銘柄

以下では、VTIがベンチマークとしているCRSP USトータル・ マーケット・インデックスの構成銘柄としている上位10社をご紹介します。

ティカカー 企業 組入比率
AAPL アップル 5.97%
MSFT マイクロソフト 5.12%
AMZN アマゾン 2.83%
GOOGL アルファベットA 1.79%
TSLA テスラ 1.65%
GOOG アルファベットC 1.60%
FB メタ・プラットフォームズ 1.62%
NVDA エヌビディア 1.27%
BRK.B バークシャー・ハサウェイ 1.16%
JNJ ジョンソン・エンド・ジョンソン 0.99%

GAFAMを中心として、世界を代表する企業がずらりと並んでいますね。

米国市場にマルッと投資しているといっても、主要銘柄の上位は時価総額が大きい企業が独占します。

VOOとあまり構成銘柄とか比率が変わらないことがわかります。

ただ、VTIは投資対象が広いため、未来の「GAFAM」のようなポテンシャルの高い企業が含まれていることもあります。

※VOOの投資対象は500銘柄だけど、VTIは4,000銘柄

VTIの株価推移【チャート】

ここでは、VTIの過去の株価推移を見てみましょう。

vtiチャート

VTIは右肩上がりで成長しています。

ITバブルの崩壊やリーマンショック、コロナショックなどの大きな下落が発生した後も回復し、右肩上がりに成長していますね。

短期的な下落局面はあるものの、長期保有でじっくりと米国市場の成長を期待できるETFなので、長期投資をする銘柄としてはおすすめです。

しかし、2022年に入ってからは下落局面も続いているので、今後の見通しも見ておきましょう。

VTIの今後の見通し【予想】

2022年、米国ではコロナショック時に発動した量的緩和政策を終了させ、利上げを実施しようとしています。

これまで市場にあった潤沢なマネーが減り、利上げが行われることで成長重視のグロース株は売られやすくなる傾向があります。

VTIの構成銘柄はGAFAMを中心としたハイテク株などグロース株が多いため、VTIの株価も上がりにくいと考えられます。

また、ロシアによるウクライナへの攻撃など世界情勢の不安定感がここ数か月で増しています。

そのため、2022年は世界的に株価が上がりにくい展開が続くと考えられます。

投資するかはそれぞれの判断となりますが、下落相場の中でも長期的に見てVTIが値上がりすると考えるのであれば、今は買い時かもしれません。

VTIに投資するメリット・デメリット【注意点】

VTIに投資するのであれば、知っておきたい特徴がいくつかあります。

  • 分散投資ができる
  • 経費率が安い
  • 少額投資はできない

分散投資ができる

VTIひとつに投資するだけで、約4,000銘柄に投資できるのが大きなメリットです。

投資をする上で大事なことは、分散投資を行い、リスクを最小限に抑えることです。

「たまごは一つのカゴに盛るな」

ただ、分散投資をするために、いくつもの企業の決算や市況について確認するのは時間的に難しいですよね。

そういった意味でも、VTIは大型・中小型株を含めた約4,000銘柄に投資できるため、リスクを抑えつつ資産運用できますよ。

経費率が安い

VTIの経費率は年率0.03%と業界最安水準。なので、取引コストを抑えながら運用できるのもメリットです。

経費率とは投資商品(今回ならVTI)の運用に必要な経費で、自身が投資している金額に基づいて自動で支払いされます。

例えばVTIに100万円投資している場合、1年間で300円の経費がかかります。

これを高いと考えるか安いと考えるかは人それぞれですが、約4,000社もの企業に分散投資してくれることを考えたら、経費率0.03%はかなり安いと言えるでしょう。

少額投資はできない

VTIの現在の価格は約216ドルなので、日本円だと約25,000円が必要です。

米国株は1株単位で投資できるのが魅力ですが、投資初心者や学生の方など、いきなり25,000円を投資するのは勇気が要りますよね。

そのため、VTIへ少額投資をしたい方は、投資信託を利用するのがおすすめです。

投資信託であれば100円から投資でき、配当金を受け取らずそのまま再投資することもできるので、複利効果も得られます。ただその分、ETFよりも手数料が高くなるため、注意が必要です。

結局、ETFと投資信託はどっちが初心者におすすめなのかわからない人もいると思うので、ETFと投資信託のどちらがおすすめなのかは、以下を参考にして判断するといいでしょう。

ETFと投資信託

  • ETFがおすすめな人:経費率を下げたい人や配当金は自由に使いたい人
  • 投資信託がおすすめな人:少額投資をしたい人や配当金は再投資に回したい人

VTIに連動した投資信託を購入するのであれば「楽天VTI」がおすすめです。

【まとめ】VTIとは

約4,000もの銘柄に分散投資できるVTIの株価推移やメリット・デメリットについて解説してきました。

最後に、本記事でもっとも重要なポイントを3つまとめます。

  • VTIは米国株ETFのひとつ
  • 中小型株を含めた米国市場の約4,000銘柄をカバーしている
  • 経費率が低く、右肩上がりに成長してきたので投資初心者から人気

VTIに投資するだけで、中小型株も含めたアメリカ企業へ分散投資することが可能です。

そのため、今後もアメリカ経済が成長していくと考えている人は、VTIに投資するのも選択肢の一つです。

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