- 「非エンジニアからIT業界に転職したい」
- 「未経験からITエンジニアに転職するために必要なことは?」
- 「未経験からのIT転職を成功させるには?」
このような疑問に答えます。
僕にはドラッグストアで長年勤務し、未経験でIT業界に飛び込んだという経歴があります。その経歴の中で、未経験でIT業界に転職して上手くいっている人、失敗した人など見てきました。
そこで本記事では、未経験からIT業界へ転職する際に必ずおさえるべきポイントを実体験を踏まえつつ紹介します。
IT企業への転職を目指す方、IT技術者としての一歩を踏み出したい方は必見です。
この記事の内容
- 未経験でエンジニア転職は可
- エージェントを利用して転職を!
- プログラミングスクールも有効活用
IT転職の前に知るべき3つのこと
IT業界に転職する前に知って欲しいことを解説します。
- IT業界で働くために特別な資格は必要ない
- 未経験からでもIT業界への転職は可
- IT業界は安定した働き方より柔軟性が求められる
IT業界というと、最先端の技術を身につけた人でないと働けない業種というイメージをお持ちの方もいるでしょう。しかし、実際には専門的な知識や資格を持たずにIT業界で働いている人は多く存在します。
プログラミング未経験からエンジニアに転職して成功している人もたくさんいるので、全ての人がIT業界に挑戦できるのです。
IT業界で働くために特別な資格は必要ない
「資格を持っていなくてもIT業界で働くことは可能」です。
一般的に専門技術が必要と思われているエンジニアでさえ、資格を持っていない人も対象として採用の門戸を広く開いているケースが多いです。
未経験から技術を身につけて活躍する方も多くいます。もちろん必須ではありませんが、持っていると転職に役立つ資格もあります。
未経験からでもIT業界への転職は可
未経験でもIT業界への転職は可能。僕の知人で、別業界から未経験ながらエンジニアとして転職した方もいます。
もちろん、業務を進める上でIT知識は必要です。しかしOJTや研修などを通して、実際の業務に携わりながら学べる機会もあるでしょう。
未経験でIT業界への転職を目指す場合は、「他業界での経験をどのようにこの会社で活かせるか」をアピールできるかが重要になります。
大事なので、もう一度言います。
「他業界での経験をどのようにこの会社で活かせるか」
ここを面接でしっかり伝えられるように準備しておきましょう。
IT業界は安定した働き方より柔軟性が求められる
IT業界はベンチャー企業やスタートアップが多く、安定した働き方を求める人には不向きと考えている方もいるかもしれません。
確かにIT業界は、変化のスピードが早いです。人気のサービスや最新の技術だったものが、あっという間に違うものに代替され、陳腐化することは日常茶飯事。
しかし裏を返せば、多くのビジネスチャンスや可能性を内包する業界ともいえます。
実際AI・IoT・ビッグデータといった新しい技術の登場によって、IT業界は市場規模が年々拡大しており、新たなビジネス分野も開拓されています。
またIT業界は副業・フリーランス・テレワークといった幅広い働き方が可能な業界。
もしも、スキルや能力に見合う収入を獲得し続けることや、「興味を持ち続けて働けることを安定」と考えるならば、柔軟な働き方に対応するIT業界は魅力的な業界といえます。
そもそもIT業界とは?転職におすすめの理由
それでは、IT業界について簡単に説明します。
IT業界の特徴
IoT技術が普及する昨今、エアコンなど昔からあった家電製品がインターネットと連携し、より多くのことができるようになってきています。
インターネットを通じ、海外の人と無料でビデオ通話を行うことも。このように情報技術を活用し、サービスや仕組みを作っているのがIT業界です。
現代では情報技術の急速な発展に伴い、いろいろな企業が最新テクノロジーの活用をはじめ、業界構造も複雑化しています。例えば、パソコンスマホなどの電子機器の開発を行うハードウェア業界、SNSやソーシャルゲーム開発を行うインターネット業界などもIT業界の1つです。
その中でも、クライアントに対してシステム導入の企画・開発・運用までを提供するSIer業界は、IT業界の代表格。
IT業界を取り巻く現状
現在、インターネットは人々の生活にとって欠かせない物となりつつあり、その重要性や活用の幅も広がりつつあります。
それに伴い、様々な企業でITを活用するニーズが高まっており、IT業界を取り巻く環境は明るいと言えます。
需要の増加に伴いIT人材の不足も問題として出てきていますので、IT業界は売り手市場と言えるでしょう。ちなみに経済産業省の調査によると、2030年には最大で約79万人のIT人材不足が起きるとの予測も立てられています。
それでもIT業界から転職する理由とは
IT業界への注目や人気が高まり転職を希望する人がいる一方、IT業界から別の業界へ転職を行う人もいます。
2020年にdodaが行った調査を参考にすると、IT業界から転職する主な理由は以下の通り。
- 仕事内容への不満
- 新しい技術を習得したい
- 賃金に対する不満
- 労働時間に対する不満
- 人間関係への不満
仕事内容への不満
IT業界から転職する理由で最も多いのは「ほかにやりたい仕事がある」です。
IT業界では、一般社員であってもある程度の裁量を与えて貰えることが多いです。
ただし、能力のある社員など一部の人間に仕事が集中するケースが多い傾向も。そのため、ある程度経つと自分の社内での立ち位置を自覚するタイミングが訪れます。
その際に「仕事が集中する一部の社員」になれていれば問題ありません。
しかし低い評価を受けてしまいそのイメージが社内で定着すると、挽回するには相当の努力が必要となるでしょう。
そのためIT企業で働くならば、どういうポジションなら自分の価値を発揮できそうか明確にしておきましょう。
転職希望先の企業で自分の経験・能力を最大限活かせるのか、自分のやりたい仕事のポジションに空きはあるかはできる限り転職前に下調べをしておきましょう。
新しい技術を習得したい
専門知識や新しい技術を習得するために転職をする人も多いです。
例えば、社内SEや自社開発のITエンジニアの場合、企業内のルールや技術に縛られて新しい技術に触れる機会が少ないということも。
そのため、先進的な技術や取り組みをしているIT企業に転職して、IT人材としての価値を上げる方向に舵を切る方も多いと考えられます。
賃金に対する不満
IT業界から転職する理由の3位は「賃金への不満」です。
IT業界は技術の移り変わりが速くスピード感が求められることから、組織図や人事制度が曖昧な会社も。他業界に比べると、実力主義の傾向が強いです。
そのため勤続年数のわりに年収が少ない人もいれば、若くても成果を出して一気に年収が増える人もいます。
ただし、会社全体で業績が落ち込んだ際は給与に直撃することも。
そのため、事業が停滞しているように感じたり、伸びているように見えても従業員の給与には反映されないような現実が続くと転職したくなってしまうようです。
労働時間に対する不満
職種によって差こそありますが、確かにIT業界は労働時間が長い傾向。
例えば、情報通信業について厚生労働省が下記の発表をしています。
IT業界は業務における過重な負荷による脳・心臓疾患や、業務における強い心理的負荷による精神障害が多い業界です。
長時間労働の要因のひとつとして、受発注の仕組みやITエンジニアの仕事の特性によるところもあります。情報システム構築の開発プロセスには多くのIT エンジニアがシステム設計、プログラム作成、テストに従事し、その仕事の特性には次のものがあります。
・ソフトウェア開発は、複数のIT エンジニアがプロジェクト・チームで仕事を行うため、作業の進捗管理や製品の品質管理が難しく、個々人の経験やノウハウに依存する特性があります。また、企画プロセスが不十分な場合、その後の工程に影響が出て、時間外労働などが増える場合もあります。
・仕事に従事する場所は開発プロセスにより変わることがあり、自社の事業場だけではなく顧客先に常駐して業務にあたること(客先常駐)もあります。
・開発プロセスの全部もしくは一部を他のソフトウェア会社に委託(アウトソーシング)し、元請け、一次請け、二次請け等の多重下請構造になることもあります。
IT業界の現状と課題
いずれも、関係者のコミュニケーション不足が長時間労働の要因となり、プロジェクトの成否はプロジェクト・マネジメントと人材の総合的な能力が鍵となります。出典元:IT業界の現状と課題
転職の際には「この仕事だったら労働時間が長くても頑張れるか」「その仕事は長時間労働でもやりたいことなのか」をあらかじめ考えておきましょう。
人間関係への不満
「人間関係の不満」も見逃せない点です。
IT業界はまだまだ歴史が浅く、創立間もないIT企業の方が多いです。企業の規模が小さいと、社員数は必然的に少なくなります。するとやり取りは密になりますから、こうした環境に馴染めないと、仕事はやりづらいでしょう。
例えばエンジニアやバックオフィスはデスクワークが多く、職場環境の和から一度外れてしまうと、仕事に影響が出てしまいます。
転職するなら、自分の考えと社風が合っているかを意識して企業調査、面接などに望むことが重要。内定前に企業見学や社員と交流が可能ならば、積極的にお願いしましょう。
IT業界で働くメリット・デメリット
ここでIT業界で働くメリットとデメリットを紹介します。
IT業界で働くメリット
IT企業では最新のツールや技術の導入に積極的です。ユニークな人事制度などを用意する企業が多く、他業界に比べ様々な働き方が容認されています。
所属している企業で結果を出せば昇給幅も多く、様々な仕事を任せて貰え、若くして様々な業務に携わることも可能などいろいろな魅力があります。
IT業界で働くデメリット
IT業界自体の歴史が浅いためか、制度が整っていない企業も多く見受けられます。
また、変化の激しい業界であるため、スピード感について行くためには常に日々の業務以外の努力が必要です。
そのため、安定を求める方やルーチン業務を得意とする人には向かない可能性があります。労働時間も増えやすい傾向があるため、プライベートを充実させたい場合は自分自身でのスケジュール管理が必至となるでしょう。
IT業界未経験者が転職を成功させるには?
「IT企業に転職したい」と考えるならば、以下3つの項目を書き出してみましょう。
- 転職先で自分が何をしたいのか
- どんな環境の転職先で働きたいのか
- 転職先に何を求めているのか
これにより、自分が望むものと現状のギャップに気づきます。このギャップを認識してから企業探しを始めると、自分に合う企業を見つける近道になるはずです。
自分に合う企業を探す
IT業界と一口に言っても、大手からスタートアップまで様々な規模の企業があります。
興味を持った企業がどんなサービスを展開しているか、どんなビジョンをもっているのかを入念に調べ、先ほどの3つの要素とのギャップを埋められるかを見ていきましょう。
それにより、あなたに合うIT企業とはどのようなものか把握できます。
自分の年齢に合わせた転職方法を模索する
未経験からIT企業へ転職する際は、年代に合わせた転職方法を取ることも重要。
実際、ITエンジニアの世界では「35歳定年説」というものが存在し、35歳前後のタイミングで管理職や別の職種へキャリアチェンジする人が多いのです。
またデスクワークといっても体力勝負な側面があるので、年齢による体力の衰えでITエンジニアとして十分な業務が果たせない可能性もあります。
大手IT企業への転職について
大手企業の場合、他業界の大手企業と変わらず、権限の範囲や仕事の分業などの仕組みがきっちりと整っていることが多いです。
そのため、経営陣が決めた方針に従い、上司から指示された目標に向かって仕事を行う事が多くなります。つまり、与えられた目標をいかに効率よく達成するか、いかに上司の意図をくみ取って先回りした仕事ができるか、が重要。
また、役職などが変わらない限り同じ仕事内容を長く続けるのも十分あり得るので、地道にコツコツと作業するのが好きな人に向いています。
そして福利厚生も充実しているため、安心して働きたい方にもおすすめです。
ITベンチャー企業への転職について
ベンチャー企業の特徴は、与えられる裁量が大きい企業が多いことです。
企画を上層部に直で提案したり、自身が考えたアイデアを形にするチャンスを掴みやすく、大きな成果を残した場合は年齢関係なく役職を与えられる場合もあります。
新しいことに挑戦したい人や、大きな裁量(責任)をもって仕事をしたい方には、ITベンチャー企業は非常におすすめです。
IT業界のおすすめ職種一覧
IT業界ではシステムエンジニア(SE)やプログラマーが有名です。しかしそれ以外にも、IT系職種にはいくつか種類があります。
そこで本章では、未経験からIT業界に転職する際のおすすめ職種を4つ紹介。
- Webエンジニア
- ネットワークエンジニア
- サーバーエンジニア
- データサイエンティスト
Webエンジニア
Webエンジニアは、Webシステムの設計や実際のコーディングだけにとどまらず、サイト誘導のマーケティングなども行う、幅広い知識が必要なIT系職種です。
Webエンジニアの詳細については、こちらの「Webエンジニアになるには?学習すべきことや勉強法を解説」を参考にしてください。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、インターネットなどを使用する際に必要なネットワークの構築や保守を行うIT系職種です。
ルーターなどの機器を使用し、企業で使用するパソコン間でデータの送受信ができるようなネットワークを構築することがメインの仕事となります。またネットワーク監視や問題が発生した際の対応、メンテナンスなども実施。
サーバーエンジニア
サーバーエンジニアは、セキュリティや情報の多量化問題などを解決すべくサーバーの設計などを行うIT系職種です。
例えばホームページへアクセスが集中するとサーバーに負荷が掛かり、ホームページを表示することができなくなります。このような事象を起こさないように費用なども考慮し、サーバーの処理スペックや何台くらいの設置が必要なのかを考え、設計する仕事です。
他にもシステムのアップデートなどがあった際の設定変更などの保守も行います。
データサイエンティスト
データサイエンティストは、ビックデータを利活用するIT系職種です。
企業には過去の購買データや商品の在庫データなどが大量に蓄積されています。これらのデータを分析し、在庫管理の効率化や適切な広告の配信、および新商品の開発の提案などを行うのが、データサイエンティストです。
人工知能が注目を浴び、企業のビッグデータ活用が進む中、データサイエンティストに対する需要が急拡大しています。
IT業界への転職を目指す具体的な方法
実際に転職をした人の中にはヘッドハンティングや知り合いの紹介で転職を行う人も。
しかし、大多数の転職者は自分自身で転職先を探すはずです。
そこで本章では、IT業界への転職を目指す具体的な方法を2つ紹介します。
- 転職エージェントを利用する
- ハローワークを利用する
転職エージェントを利用する
転職エージェントとは、転職希望者と企業の間を仲介し、転職希望者の要望などを考慮した上で求人を提案してくれるサービスです。履歴書や職務経歴書の添削など、トータルで就職までのサポートをしてくれます。
転職エージェントへ登録を行うと指定された場所での対面形式、もしくは電話などでどのような企業へ転職したいかや希望の年収などをヒアリングしてくれます。その後、エージェント側が利用者のヒアリング時の希望に添った求人の提案を行い、自分が気に入った求人があれば応募をするという流れ。応募をしたら、書類選考を通過すると面接に進み、最終面接を通過すれば内定です。
転職エージェントには莫大な数の求人があるため、転職を考えたらまず登録を済ませ、転職のプロフェッショナルに相談してみることをおすすめします。
転職エージェントは使わない方がいいのか?使わない転職方法とメリット・デメリットを解説
ハローワークを利用する
転職エージェントでは利用者側は無料ですが、企業側は採用が決まると手数料をエージェントに支払います。ハローワークは利用者側も企業側も無料で利用できます。
どの企業でも無料で求人票を掲載でき報酬を支払う必要も無いため、ハローワークの方が転職エージョントに比べ、求人数が多いのが特徴です。
ただし、デメリットとして中小企業が求人票を掲載するケースが多く、企業の質にバラツキが出やすい面も。転職エージョントの求人と違い公務員である職員のサポートも十分でない場合が多いので、自分自身で企業を見極める必要があります。
そのため、ハローワークは単体で利用するよりも転職エージョントと並行して使い、自身の気に入った求人があった際に申し込む、といった使い方をおすすめします。
プログラミングのスキルを身につけるには
本章では、ITエンジニアの武器である「プログラミングスキル」を身につけるおすすめの方法を2つ紹介します。
- 職業訓練を利用する
- プログラミングスクールを利用する
職業訓練を利用する
無料(一部有料)で利用できるのが公共職業訓練です。ハローワークで申し込みます。
期間は短いものから1年間かけて行うものも。科目はさまざまで、溶接などの機械関連や建築CADなどの建築関連、および介護サービスなどの介護関連など。
自身でやりたいことがマッチしている場合、技術を身につけた上で転職活動することができるため挑戦してみるのも良い選択です。
プログラミングスクールを利用する
転職後はプロのエンジニアとして本格的に活躍したいとお考えの方におすすめなのが、転職サポート付きのプログラミングスクールに通うことです。
スクールに通えば効率的に学習と転職活動を並行して進められます。分からないところがあっても質問できるため、比較的挫折しにくくなるでしょう。
IT業界の特徴や転職に必要なスキルを把握しよう
未経験からIT業界に転職する際におさえるべきことにを解説しました。
IT業界に限らず他の業界でも、転職をするならその業界の特徴・働き方・持っておくべきスキルについて知っておくべきです。
それにより、自分がイメージした理想とのギャップが小さい転職が実現できるでしょう。
IT業界への転職を目指すのであれば、転職サポートサービスを利用するのもおすすめ。転職サポートサービスが付くプログラミングスクールであれば、プログラミングを学んでスキルを高めながら、転職活動も同時に進められます。
下に人気記事を貼っておくので、参考にしてみてください。