コロナに感染すると抜け毛が増えるって本当?AGAとの関係について解説

新型コロナウイルスに感染すると抜け毛が増えたという声をよく聞きます。僕もその1人で、感染後1〜2ヶ月の時、抜け毛が気になりAGAとのダブルパンチで髪が無くなるのではないかと危機感を覚えました。

そこで今回はコロナによる抜け毛とAGAの関係性について解説します。

コロナに罹患するとハゲるは本当

結論からお伝えすると、コロナに罹患して抜け毛が増えるケースがあります。

コロナ罹患→ハゲます。

実体験したこの件に関して少し気になったので、まとめてみました。

コロナ後遺症による抜け毛

新型コロナウイルス感染症による後遺症のひとつとしても、脱毛症状が確認されています。

一般的に「コロナ抜け毛」や「コロナ脱毛」などと呼ばれ、通常の脱毛症とは異なる性質で、若年層や女性にも多い傾向があるみたいです。

年齢、性別関係なし

現時点では、コロナ発症後2ヶ月程度で抜け毛を訴える方が多く、発症してから6ヶ月程度で徐々に改善します。ただし、1年以上継続する場合もあり、個人差があります。

抜け毛のタイプは二種類

一般的に抜け毛を起こす原因は、大きく以下の2つが考えられています。

新型コロナの後遺症としての抜け毛は、2つ目に説明する毛の生え変わり周期が乱れることが原因で生じます。

①自己免疫反応による抜け毛

髪の毛をはじめとする体中の毛は、皮膚の中に埋め込まれた小さな筒状の構造物である「毛包(もうほう)」で作られます。

毛包の根元には、「毛母細胞(もうぼさいぼう)」と呼ばれる毛のもとになる細胞があり、細胞分裂を繰り返して増えることで毛が伸びていきます。

以前は、円形脱毛症はストレスが原因といわれてきましたが、最近の研究によると、自分自身の免疫細胞が「毛包」を外敵と誤って認識し、攻撃してしまう誤作動により毛が抜けてしまうことがわかっています。(自己免疫反応)

ちなみに、抗がん剤などの薬剤で起こる抜け毛は、薬剤が毛を作る細胞の活動を抑えてしまうことで、毛が減っていきます。

②毛周期の乱れによる抜け毛

毛の生え変わりの周期を「毛周期」といいます。

成長期:約2〜6年

退行期:約2週間

休止期:約3〜4ヶ月

(成長期)

この「成長期→退行期→休止期→成長期」を繰り返すサイクルを「毛周期」と呼びます。

「毛周期」に従って、毛は数年のサイクルで生え変わっており、通常の人でも1日100本程度の毛が抜けているといわれています。

AGAは成長期:3ヶ月

よく知られているAGA男性型脱毛症は、悪性男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)の影響により、毛を活発に成長させる期間(成長期)が短くなってしまうため、毛が十分に成長する前に抜け落ちてしまうのが特徴です。

AGAの成長期は「3ヶ月」

女性型脱毛症では、女性ホルモンのバランスの乱れ、鉄の欠乏、出産や急激なダイエットのストレスによって、毛が生え変わるサイクルが乱れて薄毛になります。

コロナの後遺症としての抜け毛も感染による身体的・精神的なストレスで毛を活発に成長させる「成長期」が急に止まり、一斉に「休止期」に入ることで毛が抜けてしまう「休止期脱毛症」が大きな原因と考えられています。

つまり、コロナによる抜け毛も、AGAの抜け毛と仕組み自体は同じなのです。

コロナ抜け毛の頻度や発症時期

日本国内での調査によると、新型コロナウイルス感染の後遺症としての抜け毛症状は感染者58名のうち14人に認められたそうです。確率でいうと「24%」です。

24%がコロナによる抜け毛

さらに、同じ調査でコロナの症状が現れてから平均58.6日(約2ヶ月)で抜け毛の症状が現れ、症状の回復までにはさらに平均76.4日(約2〜3ヶ月)かかったということがわかっています。

改善まで2〜3ヶ月

海外の報告でも、コロナ発症から3〜7ヶ月後に症状が出ることが多いようです。

後遺症としての抜け毛症状は、コロナの重症度とは関係がなく、軽症でも起こる可能性はあるみたいです。

改善しない場合はAGAの可能性あり

コロナによる抜け毛が改善されるまでの期間には個人差がありますが、長くても1年程度。1年以上たっても改善されない場合はAGAの可能性が疑われます。

AGAは「男性型脱毛症」

進行性の病気なので、放置すると髪の毛はなくなります。早めに治療を開始してください。

AGAについては別の記事でたくさんまとめているので参考にしてみてください。

≫AGA(男性型脱毛症)は治療が必要な「進行性の病気」です

「コロナ抜け毛」の対策方法

コロナに罹患したからといって諦めるのではなく、抜け毛を防ぐための対策をし、抜け毛を減らすことができます。

睡眠の質を高める

コロナ抜け毛を防ぐには、睡眠時間を十分に確保するだけではなく、睡眠の質を高めることも必要です。

睡眠の質が高い状態では、眠りが浅いレム睡眠と眠りが深いノンレム睡眠を繰り返し、成長ホルモンが十分に分泌されます。

寝る前のスマホを避ける
就寝3時間前までに食事を済ませる
寝る2時間前に入浴が良い

睡眠の質を高めるためにこれらを取り入れると良いです。

睡眠についてはこちらの記事で。
【薄毛は睡眠が影響する】髪の成長に効果がある健康的な「睡眠法」を紹介します

栄養バランスのよい食事をとる

栄養バランスのよい食事をとって、髪の成長を促すことが大切です。肉や魚、野菜、果物などをバランスよく食べましょう。スーパーに行くのが難しい場合は、ネットスーパーや宅配サービスを利用してみてはいかがでしょうか。

また、コロナに対する不安で自炊をする気になれない場合は、冷凍食品をうまく活用しましょう。冷凍の魚やカット野菜などを使えば、自炊の負担を減らせます。

趣味を見つける

ストレスを解消するために、趣味を見つけることが大切です。1日のストレスはその日のうちに解消することを目指しましょう。ストレスが溜まりすぎると、解消するのに時間がかかります。また、時間がかかる趣味だと、なかなか楽しむ時間を確保できないため、短時間でストレスを発散できる趣味を見つけましょう。

趣味が見つからなくても、1日1話のペースでドラマを見たり、テレビゲームを楽しんだりするだけでもストレスが和らぎます。

運動を習慣づける

僕は毎日10,000歩は歩くと決めています。なるべく移動は車でなく、電車を使い、歩数を稼ぐ「歩数ゲーム」をします。

雨の日などはどうしても歩数が減ってしまうので、「ChocoZAP」を利用します。

≫chocoZAP

運動は毎日継続することが大事なので、あまり無理な目標は立てず、毎日継続できそうな8,000歩→10,000歩のように少しずつ目標を上げていくのがおすすめ。

月額3000円で24時間通えるchocoZAPの会員になっておけば、毎日継続する運動も実現しやすいです。

「コロナ抜け毛」診断チェックリスト

セルフチェックリストを載せておくので、コロナ抜け毛が気になる方は気をつけましょう!

下記の当てはまる項目が多いほどに、コロナ抜け毛のリスクが高まっている危険性があります。

ストレスを感じている
運動をほとんどしない
飲酒や喫煙が多い
コンビニ食や外食に偏っている
趣味がない
疲れが溜まっている
コロナに対する不安が強い
慣れないテレワークで肩こりや頭痛に悩まされている

少しでも抜け毛が気になったら、早めにクリニックを受診しましょう。明らかなコロナ脱毛(コロナ罹患後、短い期間で急激に進行している汎発性脱毛)の場合は、女性型AGAとコロナ脱毛は発症の機序が違うため、まずはコロナ後遺症外来でご相談いただくようご案内する場合がございます。

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