- 「レバレッジ取引って危険なの?」
- 「メリット・デメリットを知りたいな」
このようなお悩みを解決します。
この記事の内容
- レバレッジ取引はハイリスク・ハイリターン
- レバレッジ取引は下落相場でも利益を出せる
- レバレッジ取引をする際は証拠金維持率に注目しよう
投資を始めて、ある程度慣れてくると「もっと大きな金額で運用して利益を増やしたい」と考え始める人もいるでしょう。
信用取引などのレバレッジ取引では、自分が保有している資産よりも大きな金額を運用できます。
ただし、大きな金額を運用できるレバレッジ取引には危険性もあります。
この記事では、 レバレッジ取引の危険性やメリット・デメリットまで分かりやすく解説します。
レバレッジ取引とは?
レバレッジ(Leverage)とは「てこの原理」という意味ですが、投資の世界でレバレッジというと、借り入れをして自己資金を膨らませて投資をする方法のことを指します。
委託保証金率30%の信用取引では、売買代金の30%の委託保証金を用意することで取引が可能となります。
例えば、現物取引では100万円分の株式を購入するには現金100万円が必要です。
一方信用取引などのレバレッジ取引を利用すれば、100万円の30%、つまり30万円あれば取引できるのです。
最大で約3.3倍のレバレッジを効かせることができるんです!
レバレッジを効かせることで少ない資金でも大きなリターンが狙えますが、リスクも大きくなるため、十分な資金管理が求められます。
レバレッジ取引が危険と言われている理由
投資をするにあたって「レバレッジ取引は危険なもの」というイメージを持っている方も多いかと思います。
ここでは、なぜレバレッジ取引が危険だと言われているのか分かりやすく解説します。
その1:損失が大きくなる可能性がある
レバレッジ取引を行うと、損失が大きくなる可能性があります。
これは自分が持っているお金よりも大きい金額を取引に回しているためです。
例えばあなたの資産が100万円の場合、3倍のレバレッジ取引を行うと300万円まで取引を行えます。
300万円分の株式を購入したとして、その株式が10%値下がりすると30万円の損失を抱えてしまいますよね。
一方で資産100万円のまま、レバレッジ取引をせずに100万円分同じ株式を購入していれば、損失は10万円に限定されます。
このようにレバレッジ取引をすることで、損失が大きくなる可能性があるため、レバレッジ取引は危険であると言われているのです。
その2:負債が残るリスクがある
レバレッジ取引を行うと損失が大きくなるだけでなく、負債が残るリスクもあります。
例として、自己資金100万円を現物取引と信用取引(3.3倍)それぞれで運用し、株価が50%値下がりした場合に残る資金を計算してみましょう。
レバレッジ倍率 | 株価が50%値下がりした場合の損失 | 最終的に残る自己資金 |
---|---|---|
現物取引(レバレッジなし)→計100万円を運用 | 100万円×50%=50万円の損失 | 100万円−50万円=50万円 |
信用取引(3.3倍)→計330万円を運用 | 330万円×50%=165万円の損失 | 100万円−165万円=マイナス65万円(負債) |
現物取引では、投資に回した金額以上の損失が出ることはありません。
しかし、レバレッジ取引では投資に回した金額以上の損失を被り、負債を抱えてしまう可能性もあるのです。
レバレッジ取引をするメリット
それでは、レバレッジ取引をすることで得られるメリットはなんなんでしょうか。
ここでは、レバレッジ取引を行うメリットを2つ紹介いたします。
- 大きな金額を運用できる
- 下落相場でも利益を狙える
以下で詳しく解説します。
メリット①:大きな金額を運用できる
レバレッジ取引では預ける証拠金にレバレッジをかけているため、大きな金額を運用できます。
レバレッジの倍率は、取り扱っている証券会社や仮想通貨取引所によって異なりますが、株式投資だと信用取引として3.3倍、仮想通貨だと2倍が標準的な倍率となっています。
レバレッジをかけて大きな金額を運用できることで、大きなリターンを得たり、現物取引では買えない株式も購入しやすくなります。
実際、株や仮想通貨で億以上の利益を出している投資家は、レバレッジ取引を利用していることも多いです。
例えばユニクロを運営するファーストリテイリング(9983)の株式を購入するには787万円が必要です。(2021年11月1日の終値ベース、手数料は考慮しない)
そんな大金持ってないという方が大半だと思います。
しかし、レバレッジ倍率3.3倍の信用取引を利用すれば、資金が300万円程度の方でもファーストリテイリング(9983)の株式を購入できるのです。
自分の資産だけだと買えない銘柄も購入できるというわけです。
メリット②:下落相場でも利益を狙える
レバレッジ取引では新規の売り注文から取引ができるため、下落相場でも利益を狙うことができます。
売り注文からの取引というのは、保証金となる手元資金を証券会社や仮想通貨取引所に預け、その担保を元に売りから取引をすること。
投資は基本的に持っている銘柄が値上がりした場合に利益を出せますが、売り注文からの取引では株価や仮想通貨の価格が下がった場合に利益を出せます。
レバレッジ取引では買いと売りの両方から取引できるので、どのような相場でも利益を狙える柔軟な投資が可能になるのです。
ただし、予想に反して相場が上昇した場合は大きな損失を被る可能性があることは絶対に覚えておきましょう。
レバレッジ取引 | 現物取引 | |
---|---|---|
上昇相場 | 価格が低い時に買って、価格が上がったタイミングで売却することで利益を狙う | 価格が低い時に買って、価格が上がったタイミングで売却することで利益を狙う |
下落相場 | 価格が高い時に売って、価格が下がったタイミングで買い戻すことで利益を狙う | 利益は出せない |
仮想通貨投資でレバレッジ取引ができる取引所
仮想通貨でレバレッジ取引を行うには、仮想通貨取引所の口座開設をする必要があります。
仮想通貨取引所でおすすめなのは以下の2社です。
- bitFlyer(ビットフライヤー)
- GMOコイン
それぞれ順に解説します。
bitFlyer(ビットフライヤー)
bitFlyer(ビットフライヤー)は、ビットコインの取引量が※国内1位の取引所です。
※ Bitcoin 日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における2021年の年間出来高(差金決済/先物取引を含む)
ビットフライヤーでは、レバレッジを2倍まで選択することができます。
また、ビットフライヤーの取引ツールは高性能で、注文方法も多数あります。板情報などのトレードに必要な指標も確認できるので、本格的に仮想通貨の取引をしたい方におすすめです。
GMOコイン
GMOコインは、インターネット回線の大手であるGMOが展開する仮想通貨取引所です。
東証一部上場のインターネットグループで培われた技術が活かされており、安心した暗号資産取引ができる取引所と言えます。
そんなGMOコインでは最大2倍までの
レバレッジ
取引が可能。
GMOコインではレバレッジ取引に対応している仮想通貨の銘柄数も多いので、あなたの好みの通貨が見つかるでしょう。
こちらの記事も参考にしてみてください。
【最新】仮想通貨取引所おすすめ徹底比較!初心者に人気11社の手数料や特徴を紹介
レバレッジ取引をするデメリット
どのサービスもそうですが、レバレッジ取引にもデメリットはあります。
ここでは、レバレッジ取引を行うデメリットを2つ紹介いたします。
- 損失が大きくなる可能性がある
- 長期保有には向いていない
以下で詳しく解説します。
その①:損失が大きくなる可能性がある
危険な理由としても解説したように、レバレッジ取引では予想と反した方向へ値動きする場合、損失を一気に増やしてしまうリスクがあります。
例えば、ある銘柄の価格が10%ほど下がった場合、100万円分購入していると損失は10万円です。
しかし、レバレッジ3.3倍で取引をして、100万円を預けて330万円分購入していたら損失は33万円です。
わずかな値動きでも、損失が大きくなる可能性がある点は覚えておくべきでしょう。
その②:長期保有に向いていない
レバレッジ取引は長期保有には向いてません。
というのも株価は多少の上げ下げを繰り返して中長期的な上昇を目指すものであり、レバレッジをかけていると強制ロスカットされる可能性があるためです。
強制ロスカットとは、相場が変動して含み損が大きくなると強制的にポジションを解消され、損失が確定してしまうことだワン!
長期保有で投資したい方は、つみたてNISAやiDeCoなどを利用することをおすすめします。
レバレッジ取引で気を付けるべきポイント
ここまで紹介してきたように、レバレッジ取引は大きく利益を狙える反面、予想を外してしまうと損失を大きくしてしまう可能性があります。
レバレッジ取引をするのであれば、以下の3ポイントを気をつけると良いでしょう。
- 証拠金維持率を意識する
- 余剰資金で投資する
- 損切りを徹底する
以下で詳しく解説します。
ポイント①:証拠金維持率を意識する
レバレッジ取引をする際は、証拠金維持率を意識するようにしましょう。
証拠金維持率とは、時価評価総額に対する必要証拠金の割合のことで、証拠金不足になる危険性がどれだけ高まっているのかを示す重要な指標です。
証拠金維持率の計算式は以下の通りです。
証拠金維持率(%)=純資産(その時点で全ての取引を終了した場合の資産)÷必要証拠金×100
純資産は、持っている資産から負債を引いた額です。
例えば10万円の証拠金を保有し、レバレッジ10倍で100万円の取引を行い、損失が1万円出ていると純資産は9万円になります。
この場合、証拠金維持率は90%となります。
レバレッジ取引では過度なレバレッジをかけると負債を抱えてしまう可能性があるため、証拠金維持率が定めた値よりも低くなると、強制的にロスカット(損切り)されてしまいます。
もちろん強制ロスカットのおかげで、多額の負債をかかえなくて済む可能性もあります。
それでも強制ロスカットされずにレバレッジ取引を行いたい方は、必ず証拠金維持率を意識して、資金管理を行いましょう。
ポイント②:余剰資金で投資する
レバレッジ取引に限った話ではありませんが、投資は余剰資金で行いましょう。
余剰資金というのは、資金を失っても生活に影響が出ない金額のことです。
コロナによる積極的な財政出動により現在の株価や仮想通貨は上昇しているものも多くありますが、今後の動向は誰にも分かりません。そのため、必ず余剰資金で取引することをおすすめします。
ポイント③:損切りを徹底する
レバレッジ取引を行う場合には、必ず損切りラインを決めてから取引を行いましょう。
損切りラインは、損切りを実行する価格のことです。
損切りラインを決めず取引をすると、取引の負けを認められず、価格がいつか戻ってくると考えてしまいます。
多くの人は、損している株は価格が戻ってくるまで待ちたくなるもんなのです。
とはいえ、損切りを行わないと資金も拘束されてしまうため、他の投資チャンスを逃してしまうことにもなります。
損切りラインを決めることで大きな痛手を負わずに済み、他の有望な銘柄に投資できるとポジティブに考えるようにしましょう。
【まとめ】レバレッジ取引とは
この記事ではレバレッジ取引の危険性やメリット・デメリットまで解説致しました。
最後に重要なポイントをまとめます。
- レバレッジ取引はハイリスク・ハイリターン
- レバレッジ取引は下落相場でも利益を出せる
- レバレッジ取引をする際は証拠金維持率に注目しよう
レバレッジ取引は、自己資金以上を投資に回せるため、大きな利益を得られることもあります。また、下落相場でも利益を狙えたりなど、利用するメリットもあります。
ただし、 わずかな値動きでも損失が大きくなり、負債を抱えてしまう可能性があることも十分に理解して取引を行いましょう。
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