今回は、男と女で異性にアピールするときのポイントの違いについてモテるという観点から科学的にお話ししていきます。
女性の理想の体型
モテるために必要なことを語る上では、体型、スタイルの良さを落とすわけにはいきません。実は理想の体型については、男女別に定説と言っても良い定量的な基準が示されています。それが女性のWHR(Waist Hip Ratio)です。
とある研究によれば、女性の場合、モテるためのウェストとヒップの理想のサイズの比率(Ratio)というものがわかっています。
ウェスト:ヒップ= 0.7〜0.8:1
数値で言うと、例えばウェスト58〜60に対してヒップが82〜84くらい。文化圏や時代を問わず、男性が魅力的と感じる女性の体型は、ピタリとこの基準に合致するというのです。実際、女性、タレントのスリーサイズを調べてみると、大体この範囲ではまっていることがわかるでしょう。
細身の女性が好きな男性はWHRが0.7に近い体系を好みますが、そこまで細い女性はかなり希少です。多くの男性は0.8くらいを「ちょうどいい」と感じるでしょう。
ただし、理想的なWHRの女性が必ずしも痩せているというわけではないので注意してください。ウェストが標準より大きくてもその分お尻も大きければWHR = 0.7〜0.8の間に収まります。WHRは、細身の体型の女性にも、ふくよかな体型の女性にも当てはまる基準だということです。
要するに、くびれがあることが大事と考えてください。ではなぜWHRが0.7〜0.8の女性は魅力的なのでしょうか。それはWHRがこの範囲にある女性は、生物学的にみて妊娠しやすい体型であるからです。
WHR 0.7〜0.8→妊娠しやすい体型
ウェストとヒップの比率は、基本的にエストロゲンという女性ホルモンの濃度によって決まります。そして妊娠に最適なエストロゲン濃度は理想的なWHRを生み出す、エストロゲン濃度とかなり近いことがわかっています。
つまり、男性はくびれのある体系の女性を見ると、本能的に「妊娠しやすい体系である」と見抜いて、性的な魅力を感じると言うわけです。男性がいわゆるナイスボディーを好むのは、こうした生物学的背景があります。
それだけではありません。最近では体に良い脂肪として青魚などに多く含まれるオメガ3が注目されています。このオメガ3は人体でいうバストとヒップにつく脂肪です。言うまでもなく、脂肪は活動のエネルギーとして蓄えられるものですが、では、バストやヒップに蓄えられたオメガ3は何に使われるかというと、脳の活動です。つまり、オメガ3は頭を活発に働かせる脂肪なのです。WHRが0.7〜0.8の間に収まる女性はしっかりとヒップの脂肪がついている。すなわちオメガ3をちゃんと蓄えているということ。つまり頭が良いと考えられます。
スタイルがいい→頭もいい可能性が高い
スタイルの良い女性は、妊娠しやすさだけではなく、頭が良く、優秀な子孫を残せる可能性が高いこともアピールできるというわけです。
モテの基本はホルモンバランス
理想的な体型がわかったところでではどうやってWHR 0.7〜0.8 のナイスボディになれるのでしょうか。最初にやるべきことは、生活を整えることです。
生活を整えること
WHRは女性ホルモン(エストロゲン)のバランスで決まると言いました。ホルモンバランスを整えるためには、食事や睡眠に気をつけ規則正しい生活をするのが何より大事です。その上でウェストヒップのサイズをメリハリをつけるエクササイズを取り入れ方でいけばいいでしょう。
- ウェストを引き締める運動
- ヒップにしっかりとした筋肉をつける運動
これらを組み合わせていくのが基本です。いわゆる体感トレーニング系のエクササイズは両方を効率よくこなせるのでおすすめです。あとは自分の体型に合わせてウェストを絞るのとヒップを大きくするのと、どちらにウェイトを置くか考えればいいのです。
ちなみにWHRが小さくなって、0.7に近づけば近づくほど、つまり、女性はナイスボディになれるほど、男性を選り好みにするようになるということがわかっています。男性は、ナイスボディな女性を求めるけど、実際にナイスボディになった女性に振り向いてもらうのは難しい。当然と言えば当然ですが、男性にとってはなかなか厳しい話です。
女性にとっては、理想的な体型を作る事はそれだけ威力があるという事ですから、ぜひ頑張っていただきたいところです。
繰り返しますがWHRはあくまでウェストサイズとヒップサイズの比率です「理想的なウェストは60cm以下」のように体格の個人差や健康を軽視した基準とは違います。細い人も、ふくよかな人も、大柄な女性も小柄な女性も、自分なりに理想的な体型を目指すことができる基準だと言えるでしょう。
イケメンの顔が左右対称な理由
男性が本能的にナイスボディーを好むのには生物学的な理由があるというのがここまでの話でした。同様に女性がイケメンを好む理由も科学的に説明がつきます。そもそもこれは男女問わずですが、魅力的だと感じられ、好まれるのは「左右対称な顔」です。いわゆる美男美女と言われる人は基本的に左右対称の整った顔をしています。
左右対称の顔=健康の証
前にも述べましたが、自然界では対称性は”健康の証”です。遺伝子異常がない、病原菌に侵されない、といった生物としての優秀さをアピールできるのです。そして特に女性の場合には排卵期になると、左右が対称なシンメトリーな顔を持つ男性を好むようになることがわかっています。つまり普段は「イケメンはあまり好きじゃない」と言っている女性でも、排卵期にはイケメンを求めてしまうのです。
女:排卵期は特にイケメンを求める
女性が特に妊娠可能性の高い時期に面食いになってしまうのは、人間の生殖のスタイルに関係しています。
ヒトはカエルのように一度に大量の子供を作ることができません。基本的に一度に生まれる子供は1人で、その後成長するまで長い時間拘束されてしまいます。つまり、子供を産む女性からすると、1回の生殖の重要度が高いから相手を見極める必要があるのです。つまり、排卵期の女性が面食いになるのは、より遺伝子の評価に厳しくなっているということなのです。
これに対して男性はどうでしょうか。もちろんいい子孫を残すために遺伝子の質の高い相手を見極めることも大事ですが、より効率的なのは、多くの相手と生殖して自分の遺伝子をばらまくことです。そのため、男性は優秀な遺伝子の持ち主=整った顔立ちの美人よりも、妊娠しやすい相手=若い女性を求める傾向が強くなります「美人より若い子」「次々と相手を変えたがる」といった男性にありがちな嗜好には、こうした背景があるわけです。
男:妊娠しやすい若い女性を好む
化粧は若さの「擬態」である
ここまでの内容まとめると、
【男】女性の性的な魅力→妊娠しやすさ
【女】男性の性的な魅力とは優秀な遺伝子
ということになります。
モテるためには、この要求に応えるように努力すれば良いということになります。
実際多くの女性は、すでにこうした努力を無意識のうちにやっていますか。メイクには様々な方法がありますが、基本的には全てより若く見えることを目的にしています。ファンデーションで肌をツルツルに見せたり、チークを赤くして血色を良くしたりするのは、その典型でしょう。
つまり若さの「擬態」です。
一般に、より若い子の方が生殖能力が高いので「自分が若い=妊娠しやすく、生殖可能性が高い」ということを見せるために化粧をしているわけです。メイクに限らず、服装やアクセサリーに気を配ったりスタイルを維持するために運動したり、人によっては整形をしたりするのも、若さの擬態の1種と考えていいでしょう。
ヒトのオスが求めるのはより若くより妊娠しやすいメスである‥と言うと、あまりにも身も蓋もない話ですが、ものは考えようです。メイクをはじめとして若さを擬態する技術は、人類の歴史とともに進歩してきました。こうした技術をフルに活用すればいくらでも魅力を高めることができるともいえるのですから。
一方、男性の場合はどうでしょうか女性が男性に求める性的な魅力は「優秀な遺伝子」でした。だからシンメトリーな整った顔立ちの男性をモテるし、特に女性は排卵期になるとイケメンを求めるわけです。残念ながら、整った顔立ちを「擬態」する方法は、美容整形くらいしかありません。その意味では、女性が本能的に求めるような魅力を高める手段は、男性にはそれほどないということになります。
だからこそ、遺伝子レベルでのモテる要素以外の部分を男性は磨かなくてはいけないと考えればいいでしょう。また自分の魅力を高めることに加えて、いかに異性を誘うか、落とすかという戦略も重要な事は言うまでもありません。それについては、別の記事で解説していますので、参考にしてみてください。